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名前の由来や旅行先で見かける地名の謎を解明する

沖縄という地名について

沖縄の地名の由来は、多くの場合、その地域の特徴や歴史に関連しています。例えば、「沖縄」の名前自体は、島民が島または島の一部を指す際に使う「ウチナー」という呼び方が転じてできたとされています。しかし、その「ウチナー」の由来は明確ではありません。いくつかの説がありますが、定説とされるものはありません。例えば、「沖・魚場(なわ)」は沖にある漁場、「沖・場(なわ)」は沖にある場所、「置・(釣り)縄」は釣り縄を置いた場所という意味があるとされています。

 

また、沖縄の地名は、琉球王朝時代から仮名(平仮名)が一般的に使われていましたが、1609年の島津氏の侵攻後、薩摩藩琉球を支配するようになり、漢字の使用が広がり始めたことにより、地名の漢字表記が定着しました。この過程で、意味を無視して読みだけで漢字を当てる例が多く見られました。

沖縄の地名は、その地形や特徴を反映していることが多く、例えば「桃原(とうばる)」は、小高く平らな土地を「トー」と呼び、その耕作地(原)だった場所が「トーバル」と呼ばれ、そこを「桃原」と漢字で表記したという例があります。

 

やんばるとは

「ヤンバル」という言葉は、沖縄本島北部の地域を指す方言で、「山原」と書いて「やんばる」と読みます。この地名は、「山々が連なり、鬱蒼とした常緑広葉樹の森が広がる地域」という意味を持ち、具体的には沖縄島北部を示す言葉です1。かつては現在の金武町恩納村以北の1市2町9村が「やんばる」と呼ばれていましたが、範囲は徐々に狭まり、現在では名護市以北がやんばる地域の概念となっています。

また、「やんばる」の語源については、沖縄本島北部の自然や山林の多い場所という意味があり、沖縄本島北部の3村(国頭村大宜味村、東村)が「やんばる地方」と呼ばれています2。この地域は、ヤンバルクイナヤンバルテナガコガネをはじめとする希少動物の集中する「やんばるの森」があり、塩屋湾と平良湾を結んだライン以北の地域で、国頭村大宜味村、東村に広がっています。

ヤンバルの名前は、その地域の自然の豊かさを象徴しており、沖縄の文化や生態系の重要な一部となっています。

 

那覇の由来

那覇の名前の由来にはいくつかの説がありますが、最も一般的なのは、漁場を意味する「魚場(なば)」から来ているという説です。那覇市は、かつて琉球王国の玄関口として栄えた歴史があり、「なーば」と呼ばれる漁場があったことから、その名が付けられたとされています。

また、那覇市の公式ホームページによると、那覇市は昔、那覇川(現国場川)、安里川の注ぐ湾に浮かぶ島「浮島」でした。1451年に尚金福が長虹堤を築き、首里との交通の便が開け、泊や那覇港の繁栄に伴い、那覇四町(西、東、若狭町、泉崎)と呼ばれる町を形成しました。海外貿易の窓口として発展し、商都としてにぎわいを見せた那覇は、1879年の廃藩置県により県庁が置かれ、首里に代わって沖縄県の政治・経済・文化の中心地となりました。

那覇市の名前は、その地域の歴史や文化に深く根ざしており、その由来を知ることで、沖縄の歴史や文化に対する理解が深まります。

 

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